母とかつら

小泉幸太郎が好きな母。

 

母「小泉幸太郎くん、かわいいねー。」

と、これまで何度も聞かされており、

 

アイドルやタレントの名前に

“くん”をつけるのは、

おばさんの証だな、と思いながら、

 

ヤーコン「もうね、100回聞いたわー」

と返すと

 

母「え?そーおー?

まだ99回しか言ってませんけどー」

 

む、むかっ!

 

そんな母が、ある日の昼、

 

母「ねぇ、タモリって、かつら?」と

聞いてきました。

 

ヤーコン「知らんがな・・・なんで?」

 

母「ふーん」

 

こちらのなんで?に応答なし。

む、むかっ!

 

その日の夕方、

 

母「“かつら”って、英語でなんていうの?」

 

ヤーコン「ウィッグ。」

 

母は、ニヤニヤしながら「ふーん。」

 

ヤーコン「きもちわるっ!なに?」

 

母「ふふふ、別に~。」

 

沢尻えりか、か?

む、むかっ!

 

その日の夜、

 

母「ウィッギみる?」

 

いちいち、一文字、間違えるのも、

おばさんの証。

 

ヤーコン「は?ウィッグのこと?」

 

母「あ、そうそう、

ウィッグ、ウィッグ」

 

と、てへへ顔の母。

む、むかっ!

 

ヤーコン「なに?みたくないけど何?」

 

すると、パチン、パチンと、

髪の毛をはずしはじめ、

 

母「じゃじゃーん、

つくってみましたー!ウィッギ!」

 

と、”かつら”をわたしに

見せてきました。 

 

いやいや、だから”ウィッグ”。

 

朝の英語のウィッキーさんと

混ざってるのかな。

 

間違えるなら、

”かつら”って言えばいいのに。 

 

どこに、突っ込めばいいか、わからん。

 

こわいわー。

昼のタモさんからのかつらの前ふり。

ながいわー。

 

現在70歳の母。

かつらは、3つに増えました。

あ、ウィッギは3つに増えました。