お歯黒事件簿

今月、小学3年生になった息子は、

2歳のときに、前歯が虫歯になり、

歯医者で進行止めという薬を塗りました。

 

その薬は、

虫歯の進行をおさえる代わりに、

歯を黒くさせてしまう、

“サホライド塗布”という 

虫歯治療法。

 

塗るだけで治療が終わる

メリットがありますが、

お歯黒になってしまう

大きなデメリットがあります。

 

息子の歯が黒色になってしまった。

なんとかせねば、と、あわてて、

翌日、ほかの小児歯科で

診てもらったところ、

 

フットボールアワーの岩尾似の

とてもやさしい歯科の先生が

 

「いまどきはね、この治療は、

もうやらない歯医者も多いんです。

こんな風に、黒くなってしまうんだから。

治療する前に、

親にひとこと言ってくれたらね・・・」

 

ほんとに、おっしゃるとおり。

わたしに、確認してほしかった。

前歯4本が黒くなり、

この黒乳歯が抜けるまで、

あと4年以上も過ごすと思うと、

ショックで、

お歯黒事件だ!

お歯黒事件だ!と

悲しんでいたら、

 

「4年で、抜けるんだから、大丈夫」と夫。

 

そ、そうだな、

一生じゃないし。

 

他人は、気にもしないだろう、

と思っていたら、

 

意外と、知らないおっさんが、

「ありゃ?この子、歯黒いじゃ。

歯磨きさせてんのか?」

 

とか、

 

知らないおばさんが

「あら、かわいそう、どうしたの?

お母さん、しっかりしなきゃ」

 

とか、言ってくる人も多くて、

 

その度に、

「公家出身なんです」と

返してました。

 

早く抜けろ、早く抜けろ、と思う日々。

  

黒い歯でいじめられないかと

不安になったこともありました。

 

その不安は、息子が5歳のときに

確信となります。

 

息子が保育園から帰ってきて、

 

「今日ね、けんた君(仮名)がね、

ぼくは、歯が黒いから、

大人になっても

絶対に、また虫歯になるよ!って

言われた。」

 

と。

 

ついに、きたか、、、

ショックだわ~!と思うと同時に、

そんなこというなんてひどい!

と思ったり、

 

息子よ、ショックだよね、

そんなこと言われて、

悲しいよね、

保育園に行きたくなくなるよね、

とか、引きこもりたい、とか、

お前じゃない、息子だ、とか、

いろんな感情が湧きまくりながら、

 

 

「そうだったんだね。

そう言われて、どう思った?」

 

と息子に聞くと

 

 

「うーん、絶対っていうのは、

ないんじゃないかと思った。」

 

と、5歳児。

 

えーーーー!!

そこー???

ちみは、冷静か!

 

ショックを受けて

感情的になっていたのは

わたしだけで、

息子は、まったく

気にしていない模様。

 

母、雨雷吹雪模様。

息子、快晴模様。

 

けんた君とも、

翌日は仲良く遊んでおり、

いじめのいの字もない。

そりゃそうか、保育園児だし、

ただ、歯が黒いだけだし。

 

せやねん!ただ黒いだけやねん!

何をそんなに気にしてんのや、

ヤーコンよ!

 

そして、みんな仲良く

卒園していきました。

 

お歯黒事件で、学んだこと。

 

「言われたことを、

どう受け止めるか

 

これが、一番大事~♪

ほんとに、大事マンブラザーズ。

 

4本の前歯は、

小学1年生になる前に

ポロポロポロロンと

一気に抜け落ちました。

 

公家出身ネタも、終了。

 

いまは、毎日、仕上げ磨きをして、

白い歯を保ち、

 

平成の東幹久、目指してます。

※アパガードデビューは

まだしていません。