義父と西尾一男

ヤーコンの義父は、

滋賀出身で、大阪在住。

自営業暦50年。

本当に働きもので、

ザ、近江商人魂を感じます。

 

そして、西尾一男も感じます。

西尾一男とは、

芸人の友近のコントにでてくる

ピザ屋のおじさんです。

 

義父は、声が大きく、

目の前にいる私に、

 

「ヤーコンさん、遠いところ、

よく来てくれたなぁ!」

 

と、100メートル先にも

届く大きな声で

毎度、迎えてくれます。

 

“一男さん、目の前にいます。

鼓膜に響くほど、聞こえてます”

 

と毎度、思います。

 

里帰りしていたある日の午後、

一男さん(義父)が、

電話で誰かと話してて、

 

一男(義父)

「安心してもろて、大丈夫ですー。

そのことは、段取りしておきますー。」

 

相変わらず、声でかっ!

と思いながら、

大阪弁のリアル“段取りしときますー”に、

笑いをこらえるのが必死なヤーコン。

 

 

義父の声が、さらに、大きくなり、

「もしもーし!

聞こえにくんですわ!

聞こえてまっか~?」

 

なんや、相手の声が遠くて、

聞こえへんわ、

と、ぶつぶつ言いながら、

 

「なんでやろ?もしもーし!

聞こえてまっか~?」

 

と繰り返す一男(義父)。

 

しばらくすると、

 

「すんまへんな~、

受話器、反対にしてましたわ~」

 

と、話す部分と聞く部分を逆さにして

電話していたことに、気づいた一男。

 

えーーーーーーー!

 

そんなこと、

ほんとにやる人いるんだと

びっくりして、

笑いをこらえるので必死な私。

 

一方で、一男さんは、

とてもまじめな気質なので、

ひとつも笑うことなく、

淡々と、また話を続け

 

「ほな、段取りしときますわ~」

 

と、電話を切り、

 

「耳、とおなった、

と思ったわ〜」と一男さん。

 

むしろ、受話器上下反対でも、

少しでも、会話できてたことが

すごいわ!

 

リアル西尾一男に会うことも、

里帰りの楽しみのひとつです。