運転ポイント制度

運転免許をとって約10年。ドライバー同士のライトでの合図やジェスチャーでの会話が好きです。

 

”お先にどうぞ”のライトでの合図や、”お礼”のハザード、せまい道で待ってくれていて、プッと鳴らしてお礼したり、手でウィ!みたいな感じでお礼返しをしたり、、、人間っていいなぁと思えます。おいしいおやつに ほかほかごはん、っていう気持ちになります。こどもの かえりを まってるだろなって。あ、にほん昔話の歌が思い浮かびました。

 

まだ、初心者マークのとき、とても感動したのが、対向車がヘッドライトで、チカチカと何か合図してきて、何だろう?と思っていたら、その先に、警察がいて、あー!このことを教えてくれたんだ!と分かったとき。この感動たるや!忘れられません。

 

こういう感動をくれるのは、トラックのあんちゃんや男性に多いね。道路には、やさしさがいっぱいあふれている!と思いました。余裕がないとできない技だわ~、私もいつかそんな合図ができる人になりたいと思いながら、いまだ、運転に余裕がないので、まだ、できていません。

 

見知らぬ人同士が、ライトやハザード、笑顔やウィ!の手で、会話する道路の世界が好きであります。

 

一方で、譲ったのにハザード合図なし、せまい道だからと、ちょっと手前で待ってたのに無反応だと、んにゃろー、このやろー、と思ってしまう、わたしのココロのせまさよ。譲って“やった”のに、待って“あげた”のに。この“親切にしてあげた”“やってあげた”のココロが、不幸をうみだすと思い、数年前より、自分の中で、運転ポイント制度というのをつくりました。

 

お先にどうぞ!と譲って、相手からお礼の合図があったときは、ゼロポイント。

お先にどうぞ!と譲って、お礼の合図がなかったときは、2倍ポイント。

 

このポイントがたまると、ラッキーなことが起きるという前提で、運転していると、

お礼をされなかったときに、んにゃろー!このやろー!あんにゃろー!という気持ちではなく、2倍ポイントゲット!やったぜ!というような気持ちになります。

 

そうなると、むしろ、お礼しなくていいよ!私、当たり前のことやっただけだから!いいの!いいの!と思えるようになります。とかいいいながら、実は、心の中では、期待しているという、複雑な女心です。 

 

この感覚は、合コンに行く前に、「あまり期待しちゃうと、そうじゃなかったときに、がっかりしちゃうからさ、期待しないでいこう!」という感覚に似ています。「そうだね、期待しないほうがいいよね!期待しない!期待しない!」という会話をしながら、実は、みんな、すんごい期待していて、鼻の穴を膨らませながら、そうだね、期待しない!期待しない!と、口では言いながら、意識下では、すんごい期待しながら、合コンの会場に向かっている感じです。

 

だから、お礼はいいのよ!と思っていながら、ハザードでお礼されると、おばさんのように、“んもー!いいのに~!でも、ありがとぅ〜”っていう気持ちになります。しあわせな気持ちになれるので、お礼されたときは、ポイントはゼロです。

 

実際、何ポイントたまったから、何があるというわけではないのですが、心地いい運転をするためのココロのゲーム、これが運転ポイント制度です。

 

また、後ろから、あおってくる車がいたら、そのときは、“妻が予定日より早く破水して、出産に間に合いたいと思う夫が、無意識にあおってしまっているんだな”と思うようにしています。

 

そう思うと、急いであげたい気持ちになります。でも、ここで事故になってしまったら、結局、出産に間に合うことができないんだから、ここは落ち着いて!お主!落ち着くんだ!と思いながら、速度はあげません。

 

免許更新のとき、安全運転講習の先生が「急いで、スピードだして、事故になったら、どうなりますか?」という質問をしていて、でも、誰一人答えようとせず、シーンと静まり返る中、結局先生が「目的地に着けなくなります。」と回答していて、ものすごく納得した私。そして、先生がさらに「あなたたちが運転する目的はなんですか?」と懲りずに質問を続けます。デジャブ?と思うほど、誰一人答えようとせず、結局先生が「目的地に着くことですよね。」と回答。当たり前のことなのに、すごい腑に落ちて、先生!いいこという!さすが!と、私の中で、免許更新の講習の価値があがりました。

 

目的地を決めないドライブもあるかと思いますが、目的地を決めないドライブをしたいという気持ちのときは、ココロの目的地があるんじゃないでしょうか。清々しい気持ちになりたい、気分転換したい、とか。そんなココロの目的地も、事故にあってしまったら、到着できません。はぁ?何の話?いまそういう話してるんじゃないんだよ!すみません。

 

話を戻しまして、だから、いくら急いでいても、あおられても、事故になってしまったら、目的地に着けない。出産に立ち会えなくなりますよ!と思って、あおられても、焦らず、速度はあげもさげもしません。

 

そして、2車線になったところで、ブーンン!と追い越していったら、妻のもとに無事に到着しろよ!と思うようにして、1ポイントゲットです。

 

ちなみに、このポイントは、自分の機嫌次第で自由に何倍にしてもいいルールがあります。今日はなんかイライラを強く感じる日は、このポイントを3倍、5倍、7倍と自由自在です。すると、あら不思議、自分の機嫌をよくすることができます。

 

こんなどうでもいいことを、運転しながら、ひとりでやっているアホらしさに、機嫌すらどうでもよくなるというところでしょうか。

 

このポイント制度は、運転だけでなく、生活の中のいろいろな場面で導入すると、自分の機嫌を自分で立て直すことに役立ちます。

 

でも、こんなココロのゲーム必要のない、ポイントしあわせ制度を導入する必要がない、心底やさしい女神になれる薬がほしいもんです。来世のジブンに期待してます。