心の病気じゃなくて、脳の機能の問題

以前、ある女優さんがテレビ番組で言っていた。母が高齢になって、とても怒りっぽくなって、些細なことでも、怒鳴りつけるようになってしまい、人格が変わってしまったと。人情のある優しい母親だったのに、大嫌いになってしまった。早く死んでしまえばいいとすら思ったほどだったと。しかし、その後、お母さんに脳腫瘍が見つかり、お母さんが変わってしまった原因が、お母さん自身ではなく、脳だったと分かったとき、とても救われた気持ちになり、これまでの母に対しての憎しみを詫びたというような内容だった。

もうずいぶん前に観た番組だったけど、深く心に残っていた。人格のせいじゃなくて、脳の機能が、そうさせてしまっていると知ることで、互いに救われる心があるんだと。

先日購入した「精神科医tomyが教える、1秒で不安が吹き飛ぶ言葉」という本の中に、こんな言葉があった。

<引用>

アテクシ、患者様に説明するとき、

「心の病気じゃなくて、脳の機能の問題なんですよ!」

というようにしているわ。

そっちのほうが的確な表現だと思うし

「心の病気」っていう表現はちょっと無責任な気もするから

心は心で、病気とか正常とか

そういう括りではないと思うの。

 <引用ここまで>

精神科医tomyが教える、1秒で不安が吹き飛ぶ言葉p60ページより

 心の問題ではなくて、脳の機能の問題と思うと、自己の心も、他者の心も守ってくれるような気がする。
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