10年後何が変わっているかと問うよりも、⁠10年経っても変わらないものは何か?

アマゾンの創業者のジェフ・ベゾス氏が、”10年後、何が変わっているかと問うよりも、⁠10年経っても変わらないものは何か?を問うことのほうが重要で、それに基づいて何をしていくべきかを考え目標設定すべきだ”と2020年の株主総会で語っていたという記事を知った。

先日CEOを退任したジェフ・ベゾス氏だが、この”10年経っても変わらないものは何か”が重要であることは、2020年よりもっと前に、たびたび語っていたようで、2012年の記事にも同様の内容があった。変わるものではなく、変わらないものを問うアマゾンの現在の成長に納得した。

「10年」という共通語から、ドラマ”MIU404”の中の「10年あったら何ができるかな」というセリフを思い出した。第7話(サブタイトル:現在地)で、強盗殺人犯が逮捕を逃れ、時効を待つために、10年間、窓もないゴミだらけの汚いトランクルームの中に隠れて生活していたが、結局仲間に殺されてしまったという第7話。

現場で、刑事役の伊吹(綾野剛)が、相棒刑事役の志摩(星野源)に「10年あったら何ができるかな」と切なく語りかけた。

志摩「英語がペラペラになれそうだな」

伊吹「うん」

志摩「プロの料理人」

伊吹「うん、いける」

志摩「世界中の刑事ドラマを全部観る」

伊吹「うん、いいね」

志摩「なんでもできそうだ・・・」

と、犯人の人生を憂う表情で切なく微笑みながら話すシーンがとても印象的だった。そして、

伊吹「俺が、交番に飛ばされて機捜に呼ばれるまでが10年。10年間誰かを恨んだり、腐ったりしないで本当によかった。俺はラッキーだったなぁ」と静かに噛みしめるようにつぶやいた。続けて、

伊吹「大熊(殺された犯人の名前)の不幸は、10年間ここから一歩も動かず、誰にも見つからなかったことだ。」

(引用:MIU404 第7話現在地 野木亜紀子オリジナル脚本)

いまの自分の現在地から10年後。どう変わるのか、どう変わらないのか、どう変わりたいのか。先日、60歳の女性に年齢を聞かれ「45歳になりました」と返したら、「あら!まだまだ若いわね、これからね」と。ほんとほんと、おっしゃる通り!。残りの人生、今日が一番若い日なのだ。